水素は再生可能エネルギーや製鉄プラントの副生物から生産され,燃料電池自動車をはじめとする多くの利用形態があり,環境にやさしいエネルギーキャリアーとして注目されている(Fig.1).水素を生産地から消費地まで輸送するために各種の方式が提案されているが,将来実現する水素社会では水素の大量輸送が必要であり,パイプラインによる輸送が最も合理的であると考えられている(Fig.2).高圧水素ガスパイプラインを実現するためには,信頼性設計やパイプ材料の選定基準をつくる必要がある.
当研究室では,世界に先駆けて水素パイプラインの実大試験を実施するとともに,パイプ材料の水素脆化試験等を行い,水素パイプラインの強度と信頼性に関する評価手法を開発することにより,将来の高圧ガスパイプラインの実現に貢献しようとするものである.
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