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システム創成学専攻は,環境・エネルギー問題をはじめとする複雑系システムの問題を多面的・俯瞰的にとらえて解決する研究と教育を行うことを目指して2008年に設立されました。
学部の教育では,与えられた境界条件の下で問題を解く能力を養成してきましたが,大学院では,境界条件を自ら設定する能力,
換言すれば,課題を設定する能力を高めることを重視した教育を行います。
我が研究室ではこの理念に従って,環境・エネルギー分野を中心に多面的な研究を行うことを目指しています。
環境・エネルギー分野では先進材料の果たす役割は非常に大きいと言えます。
たとえば,水素社会を実現するためには水素を多量に輸送することが必要ですが,このためにはパイプラインが必要です。
安全・安心な水素輸送システムを確立するためには,先進鉄鋼材料の適用による高性能化を図るとともに信頼性の確保も必要となります。
また,低炭素社会を実現するためには炭酸ガス隔離のためのCO2輸送パイプラインが必要ですが,
パイプラインの構造信頼性に加えて,CO2輸送システム全体の設計と経済性評価も必要です。
世界の経済活動を支える海上輸送コンテナ船における先進鉄鋼材料の適用研究も我が研究室で行っている重要なテーマです。
さらに,材料の強度と破壊のメカニズムや破壊の動的現象をはじめとして,上記の具体的な課題を解決するための手段となる基礎的研究も行っています。
我が研究室では,ひとつの現象をミクロ的・マクロ的に捉え,
理論・実験・計算力学による多面的な視点から研究を行うことにより,
各々の課題が細分化された狭い範囲にとどまることがないように工夫しています。
また,できる限り広い権限と責任を学生に与えて研究を進めます。
さらに,企業と密接な連携をとることにより実務的な視点から研究に取り組み,
大学院修了後企業における仕事を先頭に立って行える能力と視点を持った学生を育てることを目指しています。
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